二日目 とりあえず自分のレベルを探る 

というわけで、自分にいまドイツ語で何ができないのかを考えてみる。

 

ドイツ語がすごくできる、という言葉を聞いてまず思いつくのは、リアルな外国人と流暢な会話を繰り広げている、という場面だろう。いわゆる「ぺらぺら」というやつである。実際の場面でドイツ人となんの障害もなくコミュニケーションが取れるのであれば、その人は客観的に言ってドイツ語の上級者と言っていいのではないかと思う。

 

で、はじめに言っておくと、私はこの「しゃべり」というのが、ものすごーく苦手である。

 

なのだが。私が考える「ドイツ語すごくできる」は、それとはちょっと外れている、とも思っている。というか、それよりももっと広い、という感じだ。「ドイツ語を使う」という実践的な場面にはもっと幅があり、そのニッチほうが私には重要に思える。ただし、あくまで個人的に。

 

なので結論から言うと、ドイツ語で流暢に話せるか否か、という問題には、このブログではあまり触れない。

 

だからタイトルにある「ドイツ語中級から上級を目指す」というのも、「ドイツ語ぺらぺらを目指す」、ということにはならない。というか、ぺらぺらなんてドイツに実際行きでもしないかぎり、なれない。(注1)このブログではもっと地味ーな、私が部屋でちまちまやっているドイツ語の勉強をブラッシュアップしていく過程を記す、くらいのものになると思う。

 

ええーっ、ドイツ語しゃべれないのに上級なんて冗談でしょ、という方もいると思うので補足しておくと、たぶん私は「コミュニケーション」という分野に限って言えばドイツ語中級どころか初級くらいなんじゃないかと思う。なんにでも偏りというものはある。日常会話でのやりとりのほうが得意だという人もいれば、教室での議論のほうが得意だという人もいる。私はたぶん後者、なのだ。その後者が達している限りでの「中級から上級」なのである。会話力については、私のこのブログの興味に関連するかぎりでのみ触れていこうと思う。

 

ここらで話を本筋に戻そう。

 

先に行った「会話苦手」、「部屋での地味な勉強」といったワードからなんとなく想像がつくかもしれないが、私はどちらかというと「ドイツ語を読む」ほうが好きだ。それと「ドイツ語を聴く」のも、わりといける。なのでドイツ語の文章にはほぼ毎日触れているし、ドイツの教養番組なんかもyoutubeでけっこう視聴している。ドイツ語の記事であれば辞書なしで文脈はほぼ理解できる。テレビ番組はというと、うーん、わかるときもあればわからないときもある。内容によるね。それからドイツのラジオとかになると、あれは聞き取るのが難しかったな、うん。

 

まあ、中級とはこんなものである。

 

なんとなく外国語が使える。実益もある。でも、なにかが足りない。

 

おそらくだが、この「なんとなくできている」という感覚、これが厄介なのだ。なんとなくできるから、「できない」が見えにくい。よって、苦手が克服されない。まずは中級者が安住してしまいがちな「できる」感覚を厳しく精査して、なにが「できない」のかを考えてみるべきなんじゃあるまいか・・・なんて、なんか自己啓発ちっくだなこれ。

 

とはいえ、正論は常に正しい。まずは、「できているようで、じつはできてないこと」を探してみること。

 

さっきも言ったように、私はドイツ語を読むのが好きだ。それに得意でもある。というわけで「ドイツ語読解」──まずはこれを厳しく見直してみようと思う。なんとなくだけれど、「日本語」と「ドイツ語」の両面から言葉をとらえること、これが上級者に必要なことなんじゃないか、という気が今はしている。

 

というわけで、明日はその辺について考えたことをまとめてみたいと思います。

 

 

 

(注1)実際にドイツに行ったやつがそう言うんだから間違いない、、という話は後日しようと思う。

 

 

 

一日目 そろそろドイツ語中級を脱したいと思った 

けっこう長くドイツ語という言語を勉強している。六年と半年くらい。才能がある人ならとっくに一つか二つの外国語くらいマスターしてしまえる時間だ。なのに、

 

自分のドイツ語はいっこうに上級になった気がしない。

 

正直、そろそろ「ドイツ語できます」と胸を張って言いたいのだが、ぜんぜんそういうレベルにならないのだ。とにかく自信がない。中級程度のドイツ語を実際の場面で使いこなせているかも微妙だ。で、最近になってやっと考え始めた。

 

ドイツ語上級になりたい。

 

が、そもそもドイツ語の上級ってなんなのだろう、と。

 

 

なんとなくぼんやりしたイメージはある。ドイツが「できる」人というのは実際にいるし、自分の目で見てもいる。しかし具体的になにができているか、というと、よく分からない。

 

だからどうやら、まずは「自分が何ができているか、また何ができていないか」、なにより「何がしたいか」という基準で考えていったほうが良さそうだ。どうしたら自分を満足させられるのか。

 

というわけで、このブログは

 

(1)ドイツ語で上級になるために自分が習得するべき技能を明確にする。

(2)それに到達するため必要な方法と期間を決める。

(3)それを実際に筆者が試してみる。

 

という企画の記録だということにしておく。

 

というわけで、明日は(1)について考えていきます。